雙腕の有力剣士
新人戦 高宮選手優勝!!
甲南大、太田(左)を攻める大体大前田〔毎日新聞社提供〕
 隻腕の有力剣士として、テレビなどに取り上げられて大きな反響を呼んだ高宮敏光3段(19)=体育学部2年=が、大阪府の新人戦で頂点に立った。
 第35回大阪学生剣道新人大会は、6月13日、追手門学院大で行われ、高宮3段が片腕のハンディをものともせず、堂々の優勝を飾った。2回戦から登場した高宮3段は、準決勝までの5試合は全て延長にもつれ込むという苦しい戦いだったが、持ち前の気力と粘りで一戦、一戦勝ち上がった。決勝はメンが決まらないとみると、瞬時に作戦を切り替えて鮮やかなコテで一本勝ちした。
 高宮3段は、左腕一本で上段からのメンを得意にしているが、よりスピーディな動きにして攻撃を多角的にしようと、大会の約3週間前に、竹刀の長さを大学生の標準である3尺9寸(118センチ)から3尺8寸(115センチ)に短くした。
 かなり勇気のいる決断だったが狙い通り攻撃の幅が増え、新人大会で早速、その効果 が現れた。「将来、体育の教師になって、子どもたちに剣道を教えたい」という高宮3段だが「(クラスが上の大会は)まだまだあります。もっと上を目指せるよう稽古に励みます」と、涼しい目元で、どん欲なことを言ってのけた。
(卓)
 昨年10月の全日本学生剣道優勝大会(団体戦)で、21年ぶり2回目の優勝を飾った大体大剣道部が、今度は個人戦でも日本一に挑戦。 第52回関西学生、第34回関西女子学生剣道選手権大会は、5月9日、大阪市の舞洲アリーナで男子222選手、女子190選手が出場して行われた。
 大体大からは男子8選手、女子6選手が出場して男子が大活躍、前田量平3段(3年、奈良大付)が初優勝、佐賀修3段(4年、西大寺)が3位 入賞するなど、旋風を巻き起こした。ただ、片方のゾーンに固まり過ぎて“同門対決”が2試合もあり、つぶし合いをする形になったが、これが逆に会場を沸かせた。
 全日本選手権大会(7月4日、日本武道館)に出場出来るベスト32に入るまでは慎重な試合をしてきた前田選手は、ベスト32を突破すると、自信に満ちた危なげない試合運びで決勝まで駒を進め、ダークホース的存在だった太田雅史3段(甲南大4年)と対した。試合開始から積極的に攻めてくる太田戦法を先刻承知の前田選手は「こちらから無理に攻めるのではなく、逆に相手が攻めてくるのを待っていた」といい、じっくり、焦らず徐々に自分のペースに持っていった。
 延長に入った直後、前田選手のメンが決まったかに思われたが、審判の旗は1本。しかし、まったく悔しがるそぶりも見せず、「あのメンで手応えを感じた」と、その後、鮮やかな引きメンを決めて勝利を不動のものにした。
 昨年優勝した団体戦では中堅として活躍した前田選手だが、昨年のこの大会はベスト8、個人戦でタイトルを獲得したのはこれが初めてだった。神崎監督は「誰が見ても文句のない内容だった。前田は団体戦の大将候補です」と褒めちぎった。
 女
【相馬卓司】